良いテクノロジーと悪いテクノロジー
読者の皆様、いつも読んで頂いてありがとうございます。
今日は朝見たテレビで気になることがありましたのでちょっと独り言を…。
今朝、フジテレビが放送している「特ダネ!」の中で、ネットの自殺サイトが取り上げられていました。
さすがにここまでインターネットが普及すると
「こういう事件はネットが原因だからやっぱりネットは良くない」
という意見はありませんでしたが、司会の小倉さんが
「インターネットにはこういう悪い側面もありますが、良い面がもっとあるから発展してきたんでしょう?」
と仰っていたのが個人的には少し気になりました。
個人的な意見ですが、私はそうは思いません。
技術に良い、悪いなんてものは存在しなくて、技術にくっついている属性は、「強力な技術かそうでないか」であって、良い、悪い、という属性はないように思います。
どんな技術でも使い道によっては良くもなるし悪くもなります。
火を使って食べ物を作ることもできれば、人を焼き殺すこともできます。
核の力を使えば生活に必要なエネルギーが供給できますが、人類を滅ぼす核兵器にも転用できます。
つまり、技術というのは人間の腕力を増大させるだけであって、「良い」「悪い」というのは完全に人間側の属性なのではないでしょうか。
そしてより強大な力となる技術を使いこなすためには、人間自身に悪い使い方を自制する理性が求められるのだと思います。
SEとしてシステム設計に携わっていると、誰でも触れる便利なシステムを作ろうとすればするほど、
セキュリティについて考えなくてはいけない事が多くなります。
セキュリティについて対策を実施すると、確かに安全性は向上しますが格段に不便になります。
これは技術の一部を殺してしまっているようなものではないでしょうか。
しかしある程度技術を殺して不便にならなければ私達は最先端の技術を使いこなせません。
つまり私達が使いこなせるレベルにまで技術を殺しレベルを下げなくてはいけません。
日本は世界の中で大変安全な国と言われています。
なので国民のセキュリティ意識も低いです。皆、電車の中で平気で荷物を網棚に置いたまま熟睡します。
荷物を網棚の上に置いたまま寝れるのは便利ですが、これは日本人のモラルが高いおかげです。
技術に対する付き合い方もそうで、新しい技術が出てきたらそれを使いこなす人間も成長しなければならないのでしょう。
最近はテクノロジーの方の成長があまりにも早いので人間の成長が追いついていないような気がします。
私達の身の回りにも色々な新しいモノが次々に出てきていますが、自分が使いこなせないと思ったら自制しなければ自分が滅ぶのかもしれない…と思いました。