SEになるのにIT知識は必要か?

読者の皆様、いつも読んで頂いてありがとうございます。





色々あって更新が1週間ほど滞りましたが、今日からまた再開したいと思います。


以前にも「SEと資格
」と題して新卒入社のSEにIT系の資格が求められているのか?という点について書きました。





今回は、もうちょっと視野を広げて、





新卒入社を希望する人やこれからIT業界に就職を考えている人にとって、ITの専門知識は必要か?





という点について書きたいと思います。





結論としては、「専門知識などいらない」と言いたいのですが、就職活動中の学生さんに話をすると、「えぇ〜、でもそうは言ってもちょっとはいるんじゃない?」という反応をされることが多いです。





そこで、Gooleのジム・リースという当時のGoogleシステム構築の責任者を例にあげて説明しします。先日久しぶりに実家に置いてあったウェブ進化論をパラパラめくっていたら発見しました。以下引用です。





ジム・リースはハーバード大学の生物学科を卒業し、エール大学の医学部を出た。CDを出すほどの歌手でギタリストでもあり、本職は神経外科医だ。実際にスタンフォード大学で脳の手術をしたこともあるという。知的好奇心が旺盛で、頭の回転が抜群に速く、何を勉強させてもすぐに皆を追い抜き、本質的なところを瞬時につかんでしまう。ジムとはそういうタイプだろう。そんな男が1999年のまだ海のものとも山のものともわからない時代のグーグルに18人目の社員として入り、専門の脳神経外科とは全く関係の無いシステムを構築する仕事を任され、その4年後にはIT業界全体に大きな影響を及ぼし始める。





つまり、基礎的な力に優れた人は基本的にどこに行っても成功します。そして入社時には専門知識などひとかけらも持っていなくても、そういう人間は大活躍できます。




日本にある一般企業は、新卒社員に対してジム・リースのごときすさまじい活躍を期待しているわけではもちろんないですが、期待しているものの方向性としては一緒です。入社後にガンガン専門知識を自ら身につけ、企業の目標を理解しそのための問題解決を次々と行ってくれる猛者を探しているのです。




でも、私はジム・リースのようなすごい経歴もないし、やっぱり資格をとってアピール材料にすれば良いのでは?





と考える方もいることでしょう。


資格を取るのは悪いことではありません。しかし、「SEと資格
」でも書いたように、入社時にどのようなITに関する専門知識を持っているかという点は企業はほとんど見ません。資格をとるにしても、資格事態ではなく、自分の基礎的な能力をアピールするためのエビデンスにした方が良いです。




今回のBlogで引用したウェブ進化論ですが、IT業界を志向する人で万が一読んでない人がいたら、すぐに手にとって読んで下さい。「IT業界大研究!」とかいうタイトルの就活本よりずっとずっと役に立ちます。SE必読の書です。


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